SMT(Salivary Multi Test)
唾液検査について
当院では、新しくSMTという短時間唾液検査システムを導入しました。
10分間の簡単な唾液検査で、あなたの歯や歯肉の健康に関する6つの項目がわかります。
予防処置の中でのセルフケア(ホームケア)は、とても重要だと考えております。
まずご自身のお口の中の状況や弱点を知ってみませんか?
歯や歯ぐきにすでに生じてしまった変化は、見た目での確認が可能です。しかし「お口の健康状態」は見た目だけではわかりません。この検査なら、その状態を測定することができます。
唾液の成分には、歯の健康・歯ぐきの健康・お口の清潔度のサインが表れます。これらの情報から、あなたの「お口の健康状態」を総合的に知ることができます。
診察結果とともに、唾液検査の結果を総合的に活用することで、あなたに適したセルフケアをご提案できます。毎日のケアをより効果的なものにしましょう。
SMTは3ステップの簡単操作で、測定時間はわずか5分。しかも一度の検査で6項目を測定できます。
SMTの測定には、洗口吐出液を用います。
検査キット付属の洗口用水(3ml)を口に含み、口腔内全体にいき渡るように10秒間洗口するだけで試料の採取が完了します。
洗口吐出液を試験紙に点着して専用機器にセットすれば、測定がスタートします。
測定時間はわずか5分!
SMTは1回のアポイント中に結果をフィードバックできるスピード検査です。
測定結果はパソコンに転送され、簡単に結果シートを作成できます。
歯の健康、歯ぐきの健康、口腔清潔度に関する項目をチャートで表示し、その場で患者さんと共有できます。
むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、歯の健康を損なうことが知られています。
SMTでは、う蝕原性菌数との関連性が認められているグラム陽性菌群によるレサズリンの還元能を検出しています。
唾液の酸性度が高いと、口腔環境は酸性になり、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。
SMTでは、pH指示薬の呈色変化から水素イオン量を検出しています。
唾液には、むし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)がありますが、その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。
SMTでは、一定量の酸存在下の複合pH指示薬の呈色変化から、酸に対する唾液の中和力を検出しています。
歯と歯ぐきの間で細菌や異物が増加すると、生体の防御作用により唾液中の白血球が増加することが知られています。
SMTでは、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、白血球エステラーゼ活性を検出しています。
口腔内細菌や、歯と歯ぐきの間にあるバイオフィルム(プラーク)の影響により、唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。
SMTでは、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、色素結合法により総タンパク質量を測定しています。
口腔内の細菌総数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、口臭等の原因になるといわれています。
SMTでは、血液検査で用いられている試験紙の技術を応用し、ブロモクレゾールグリーン(BCG)の発色によりアンモニアを検出しています。